こちらの記事では、「ナンピン手法」についてお伝えしていきます。
FXにおけるナンピンとは、保有しているポジションに対して相場が逆の方向に進んだ際に、さらにポジションを追加し平均取得単価(平均コスト)を下げる取引手法です。
相場が上下に動く場合はプラスになったところで利益を確定することができるため有効な手法ですが、相場が一方向に動くようなとき(トレンドが発生した時)には一度に大きな損失を負ってしまうという危険な手法でもあります。
目次
ナンピンにおける平均取得単価の計算方法
ナンピンはポジションの平均取得単価を下げる取引手法ですが、
どのように下がるのか、ナンピンの計算方法は以下となります。
平均取得単価 = 取引をした価格÷合計Lot(ロット)数
※価格は参考です。
例えば、上記の図のように1ドル105円の時に買いポジションを1Lot保有し、1ドル95円まで下落してきたためさらに追加で買いポジションを1Lot保有しました。
上記の計算式に当てはめると、(105+95)÷2Lot=100です。この場合の平均取得単価は100円です。
そのため、105円で買いポジションを保有していますが、95円でナンピン買いを行ったことにより、100円で買いポジションを保有している状態となります。
そのため、100円以上の価格になれば利益を得ることができます。
ナンピンのメリット
メリットは、「より大きな利益を狙える」ことです。
前述したように、ナンピンをすることで平均取得単価を下げられるため、
より大きな利益を得やすくなります。
(例)AさんとBさんが110円で1Lot(1,000通貨)の買いポジションを保有したとします。価格が100円まで下落してきたときにAさんのみ1Lotの買いポジションを追加し、価格が115円で2人とも決済をしました。
最終的な2人の利益は、以下の通りです。
Aさん:10円(115-105)×2Lot=20,000円
Bさん:10円(115-110)×1Lot=5,000円
このようにナンピンをした場合としない場合では、取引が成功したときにナンピンをしたほうがより大きな利益を狙うことができます。
一見すると大きな利益を狙えるナンピンですが、実際はリスクが高い取引手法です。
ナンピンのデメリット
ナンピンはより大きな利益を狙うことができますが、取引に失敗すれば大きな損失を出すリスクが高い取引手法です。
(例)AさんとBさんが110円で1Lot(1,000通貨)の買いポジションを保有します。価格が100円まで下落してきたときにAさんのみ1Lotの買いポジションを追加し、価格が95円で2人とも決済をしました。
最終的な2人の損失は、以下の通りです。
Aさん:-10円(95-105)×2Lot=-20,000円
Bさん:-15円(95-110)×1Lot=-15,000円
このように、ナンピンを行うことで取引に失敗すればより大きな損失となります。